確定申告が始まりました。
税理士に申告を依頼される方が多いとは思いますが、うまくお付き合いできていますでしょうか?税理士から見てちょっと困るお客様のパターンがいくつかございますので、ご紹介いたします。もしかしたら困らせた分だけ税理士報酬も高くなっているかもしれません。
1、特別な出来事を隠している方 困った度★☆☆
去年特別な出来事があった場合はどんなことでもよいので税理士に伝えてください。
何かしらの手続きが必要だったり、税額が変わったりすることがあります。
金の売買をした、娘が離婚して孫と一緒に帰ってきた、自宅のシロアリ駆除をした、盗難に遭った、太陽光パネルを設置した、仮想通貨を売買した、貸したお金が返ってこない、保険の満期があった、などなど一見税金とは関係なさそうなことでも申告に影響することがあります。
2、経費や医療費の領収書が散乱している方 困った度★☆☆
段ボール箱に領収書が全部散乱しているケースも大変です。経費や医療費や家庭用のレシートを分けるところから始めないといけません。経費と経費でないものは最低限分けていただきたいですし、可能であれば交際費や備品といった項目ごと、医療費であれば病院ごとにクリップでまとめていただけると助かります。ホチキス留めは外さないといけないのでやめてください。コンピューターで処理するので日付通りに並べなくて大丈夫です。
3、飛び込みの方 困った度★★☆
確定申告の時期になって急に飛び込みで依頼があることがあります。そういう方に限って特例を使うような譲渡や一般事業で消費税の申告がある方など複雑な申告になるケースが多い気がします。事務所としてもある程度余力を持って確定申告を迎えているので対応はできますが、人員の配置や仕事の割り振りなどを少なからず見直すことになります。報酬に関しても、特急料金を設定している事務所が多いと思います。
税理士を変更する場合も含め、確定申告のご依頼は早めにお願いいたします。
4、通帳以外の支払いが多い方 困った度★★☆
いつもニコニコ現金払いの方がいらっしゃいますが、税理士としては処理が大変になります。基本的に通帳をベースに収入と経費を集計していくのですが、現金払いだと漏れや二重計上のモトになるので、細かくチェックしないといけなくなります。
固定資産税、事業税、水道光熱費、電話代、保険料などは口座引落されてください。
5、資料の提出が遅い方 困った度★★★
税理士の仕事は資料がないと始まりません。基本的に確定申告の資料は1月中には揃うはずなので、早めにご提出いただけると早く仕事に取り掛かれます。まれに3月10日も過ぎて提出される方がいらっしゃいますが、資料の不足があると期限に間に合わなくなってしまいます。
完璧じゃなくてもよいので、ある程度のところで資料提出はされてください。
6、最終税額に納得がいかない方 困った度★★★
お預かりした資料に基づいて計算して、最終税額をお伝えするのですが、ここで「それだと高すぎる!」と言って申告を渋る方がいらっしゃいます。とはいえ領収書などは全て入力しているので、それ以上税金を下げるのは脱税になってしまうので困ってしまいます。
うちの事務所の方針として確定申告の税額だけでなく、来年度の住民税や健康保険料もお伝えするのですが、特に健康保険の額に不満を漏らされる方が多い気がします。
読者の方の税金や社会保険と税理士報酬が少しでも安くなるように願っております。